モーニング娘。の圧倒的夫婦9期「ぽんぽんコンビ」の謎に迫りたい
こんにちは。お久しぶりです。
さて、現モーニング娘。には「圧倒的夫婦」なカプが存在します。
ぽんぽんコンビ(譜久村聖×生田衣梨奈)がどれくらい圧倒的かというと
加入してもうすぐ8年、片時もイチャイチャしてなかった時は無く、メンバーにとってもファンにとっても関係者にとっても、二人が一緒に居ることは当たり前で、そのいちゃつきは最早日常の風景であり空気のような存在、ゆえにスルーされる。
それほど圧倒的な夫婦です。
二人は現モーニング娘。’18におけるリーダーとサブリーダー。
事実上2トップとしてグループを牽引する大黒柱的存在です。
そういった立場も併せて、モーニング娘。の両親と例えられることも多い二人を見ていきましょう。
- グループの変遷と譜久村リーダー体制
二人は共にモーニング娘。9期メンバーとして2011年に加入しました。
それまで築き上げられたプラチナ期の終焉と9期メンバー加入によるグループの革新は、「現在」からモーニング娘。の21年史を振り返る上で最大級のトピックスと言える出来事でしょう。
とにかく、この9期4人の加入によって、現在まで続くモーニング娘。の礎が築かれていきました。
9期メンバーは、前例のない手探り状態のことがらが多く、兎にも角にも早い成長が求められました。
加入僅か3か月で10年近くのキャリアを持つ先輩たちの中に放り込まれての単独ツアー。
9か月で「先輩」となり、ぽんぽんの二人は僅か2年半でグループ内の序列2位と3位になりました。
そして譜久村さんは、2014年11月、史上最年少でグループのリーダーとなりました。
前任者の道重さんの圧倒的な存在感もあり、リーダー就任直後の譜久村さんの路は本当に険しいものに見えましたし、しばらくの間順風満帆とはいかない時期が続いていたように思います。
ただ、現在のモーニング娘。が非常にいい形で成熟し、完成度の高いチームになっているのはひとえに、彼女たちが早熟の求めに答え真っ直ぐに経験値を積み、考え続け悩み続けた先に出来たもの。
最高のチームを作りたいという想いを共有し、それぞれがお互いの役割を理解し最適な姿へと自身を変えていけたことが、「今が最高」と言い続けられるモーニング娘。を繋いだのだと思います。
譜久村リーダー、生田サブリーダー、そしてもう一人のサブリーダー飯窪さんと、ダンスリーダーの石田さん、歌姫の小田さん、そして佐藤さん。
グループを引っ張るお姉さんチームのバランスは、まさに完璧と言える布陣なのではないでしょうか。
今更ですが、少しおさらいしましょう。
譜久村聖(ふくむら みずき)
9期メンバーで現リーダー。歌、ダンス、ステージパフォーマンスにおいて常に高いレベルでグループを牽引し、グラマラスでセクシーな魅力でグラビア方面でも活躍。
一方で普段はおっとりふわふわとした柔らかい言動、少しおバカな発言や適当な発言から「モーニング娘。の高田純次」などと呼ばれたりもしています。
そのグループ愛、ハロプロ愛の深さは他の追随を許さず「ハロプロを知らない人は人生の10割を損している」という言葉は有名です。
生田衣梨奈(いくた えりな)
9期メンバーで現サブリーダー。西洋彫刻のような美しい顔やスタイルを持ちグループナンバー1の身体能力を誇るフィジカルエリート。ステージ上で披露するバク転やバク中は圧巻。加入時から歌下手を持ちネタにしていますが、並々ならぬ努力で現在では歌唱でもダンスでも目立つ存在になってきています。
サバサバとした性格で、KYキャラなどとも言われていましたが、とにかく前に出る積極性、誰とでも仲良くなれる社交性や行動力は様々な場面でグループの躍進に一役買っています。また特技のゴルフでは番組、企画等、活躍の場を広げています。
二人は能力、性向ともに全く違っていて、「学校で同じクラスだったとしても絶対に仲良くならない」とよく言っています。
そんな二人は、グループを牽引するスタンスも随分と違います。
例えば後輩たちとの接し方では、譜久村さんは常にフラットであることを心掛け、全体を見渡すことに主眼を置いているようにみえます。
みんなに優しく寄り添い、指導もし、話をする一方で、誰か一人に肩入れしたり、深く入り込むことはあまりしない。「一番仲のいい先輩」として名前があがることは少ないながら、全員から常に平等に接してくれるという信頼を得て、安心感も与えているようです。
一方で生田さんは気まぐれでKYという自身のイメージを利用して、その時々新メンバーで不安を抱えていそうな子、何か悩みや壁にぶつかっている子にダイレクトに親身になり話を聞いてあげます。遊びに連れ出したり、楽しい思い出を作ったり。
必要と思えば即座に行動し、それを優しさでは無く気まぐれだったり「いい先輩キャンペーン」などと照れ隠しの言い訳をします。
リーダーという立場上譜久村さんがなかなか出来ないことを、生田さんがキャラを最大限に生かしてやっている印象です。
またグループの担う部分としても、ステージパフォーマンスにおける中心的存在の譜久村リーダー。
一方そんなリーダーが苦手とするバラエティ方面で、とにかく積極的に爪痕を残しに行く生田サブリーダーと、互いの苦手分野を補完し合っています。
(ここに落ち着いたトーク回しや機能的な渉外活動が出来る飯窪さんが加わった現トロイカ体制は、本当に穴の無い理想的布陣と思えます)
そんな補完関係にあるお二人、
イメージとして、譜久村さんはおっとりとして優しいお母さん。
生田さんはサバサバして強くカッコイイお父さん、という印象を抱く人も多いと思いますが、もちろんそういう面も大いにあるのですが、本質的にはグループに大きく貢献しているのは譜久村さんの「強さ」生田さんの「優しさ」ではないかと、私は思います。
先にあげた後輩とのエピソードでも、生田さんの「優しさ」の特徴は「迷いが無い」ことであると感じます。
「善かれと思ってやったけど、本当は嫌なんじゃないかな?」といった迷いが一切感じられず、「自分がしてもらって嬉しいことは相手も嬉しい」と信じて真っ直ぐにその想いを届けることが出来る。迷いが無いから行動は迅速で、その行為が実際にどうかはともかく、真っ直ぐな思いが届くから、相手は救われるのではないでしょうか。
生田さんが愛されて育ち、悪意よりも善意を正しいものと受け止めながら生きてきたことが、ありありと伝わります。そんな生田さんの優しさはグループの大きな救いになっているのではないでしょうか。
いつだか佐藤さんがこんなことを言っていました。「生田さんの優しさに気付けない人はバカチンですよ」。
一方譜久村さんの優しさは、包み込む優しさ、受け入れる抱擁であり、「待ち」の優しさ「忍耐」の優しさでもあると思います。メンバーの想いや決断も受け止め、どんなこともグループにとって意味があることだと肯定する、徹底的な「モーニング娘。主義」
そのぶれない根幹、そして忍耐力、継続力こそが譜久村さんの「強さ」であり本懐であると感じるのです。
リーダーとしての膨大な量の書き物や挨拶、欠かさないOGへの連絡もそうですが、地味なこと、目立たないことでも絶対におざなりにしない部分は譜久村さんが信頼を集める大きな要因でしょう。
それはステージパフォーマンスなど、どの場面にも言えますし、じっくりコツコツと続けること、そしてそれを語らずとも如実な成長として結果で示されることにおいて、これだけ背中で語れるリーダーもいません。
彼女が真っ直ぐな思いを保持し、ぶれず、逆境も耐え忍び前に進むその「強さ」は、直接モーニング娘。の「強さ」につながっている気がします。
- いちゃいちゃ、ベタベタなぽんぽんコンビの謎
2トップであり、深くグループを愛し牽引している二人。
だからこそ、いつもいちゃいちゃベタベタしていることがいささか不思議に思えてきます。グループの2トップが常に二人だけの世界を形成して一緒にいることが、いいこととは言えないからです。
そしてそれが分らないような二人では無いだけに、不可解でもあります。(ファンから見ればいいぞもっとイチャつけ結婚しろ!という感じですが)
冗談交じりですが14期メンバーの森戸さんに指摘されて、生田さんはしどろもどろになりながらこんな言い訳をしています。
「同期が卒業してしまって二人だけになったから、寂しくて」
いやいや、あなたたち、卒業した二人(鞘師さん、鈴木さん)が在籍してた頃からいっちゃいちゃのべったべたでしたよ。
想えば加入したての中学生の時分、
「みずぽんです!」「えりぽんです!」「二人合わせてぽんぽんです!」
なんてやっていた頃は、いわゆる「仲良し」という感じで微笑ましいものでした。
子供同士の友情という風から、どんどんこの二人は「共依存」関係になっていきました。
バスや車の座席は必ず隣、食事する時も何をする時も基本的に隣で、誰かが居ても誰もいなくても手や腕を絡めているし、仕事で毎日顔を合わすのに、夜には何時間も電話をしている(特に話題も無く互いに無言でも通話を繋げている)
これらが子供の頃のエピソードでは無く、お互い二十歳を超えた今でも連綿と積み上げられているエピソードなのですから、もはや百合ヲタをも瞑目させます。
お互いに対する言動でも、少し特殊なところがあります。
特に生田さんは、好きな人(新垣さんや米村きららちゃん等)には積極的にベタベタと絡みに行く人ですが、その際全力の「好き好きアピール」を怠りません。言行一致というか、とにかく「好き」は言葉にだすものという生田さんの流儀なのでしょうか。
しかし譜久村さんに対してベタベタと絡みに行く割に「好き」が言葉として語られることは殆どありません。誰がどう見たって好きで好きで仕方ないのに、それを指摘されると「別に」といった態度。これは譜久村さんに対してのみの態度です。
また譜久村さんはよく「あっち(生田さん)が自分のことを好きすぎるから」と笑って濁しますが、これも生田さんに対してのみの言動です。
譜久村さんはあまり自分に自信を持っているタイプのポケモンでは無いので、他人からの好意を茶化したりということはまずしません。そんな譜久村さんが生田さんからの好意は確実で揺るぎないものであるという絶対の自信を覗かせているのですから、彼女の生田さんへの執着も相当なものです。それは一方的に憧れている嗣永さんや亀井さんへの執着とは全く別種ではありますが、熱量は間違いなく匹敵しているでしょう。
なぜそこまで二人は依存しあうのか。
なぜそこまで、絶大な信頼を寄せ合うのか。実のところそれは、メンバーもファンも分っていません。お互いが「誰が可愛い」「誰が好き」と興奮して話していたって、嫉妬することも無く余裕で笑っている。それぞれにガールハントにいそしんでいても、その隣の席は自分のものという揺るぎない自信が伺えます。
なんで?
私は割と本気で、若き日に「過ちの一夜」があり、お互いの秘密、のど元の刃を握り合っているが故の共依存なのではないかと思ってます
ともあれ、二人の共依存関係は他のメンバーにとっても、当たり前の風景であると同時に、深く立ち入れない聖域となっているのです。
- グループの役に立つぽんぽんの親密さ
そんなぽんぽんの二人が、過去に一度だけ大喧嘩をしたというエピソードがあります。
時は2015年春、二人がリーダー、サブリーダーとなって初めてのツアーであり、偉大な前任者道重さんの手を離れ、そして初めて自らの手で育てることになる12期メンバーのデビューツアーでもありました。
リハーサルの段階で12期メンバーが極端に出来ていない曲があり、そこで二人の意見は対立します。
譜久村さんは完成度が低いままお客さんに披露することは出来ないからセットリストから外そう、という意見。
生田さんは、完成度の低さも含めて今の12期を見てもらうべきだ、という意見。
この時二人は真っ向から対立し、しばらく口もきかないほど険悪になったと後に述懐しています。
もちろんそれぞれ12期のことを考えての意見であることは確かで、譜久村さんはエッグ時代からの経験でセットリストから外される等の悔しい想いが成長の糧になると考えたでしょう。なにより道重体制が終わって新生モーニング娘。となった初ツアーで12期によってクオリティが著しく下がったと言われることへの抵抗もあったと思います。12期の努力を知っていたからこそ、12期を含めた15のツアーの大成功を目指したかったのでしょう。
生田さんは逆に、初ツアーで道重さんと歌うはずだった曲をセトリから外されたことがずっとトラウマになっていることや、とにかく追い込まれて12期の気持ちが萎縮してしまうことを憂いていたのだと思います。
そして「アイドルは『プロ』でありながら成長の過程を見られるもの」という、一貫したアイドル観もあって、ぜひ12期をステージに立たせてあげたかったのでしょう。
結局この時の対立が、どちらの意見に決着したのか、はたまた12期が奮起してそもそもの原因を吹き飛ばしたのか分りません。
またこの時、パフォーマンスリーダーでエースだった鞘師さんや、いつも冷静な仲介役だった鈴木さんがどういう意見を述べたのかも話には出てきていません。
ただここから読み取れることは、譜久村さん、生田さんの二人ともがグループに対して限りなく真剣で、二人の関係はほぼ対等に近く、そしてそのスタンスは全く違うということです。
二人のスタンスが全く違うことが上手く補完しあっているというのは、前半でも述べたことですが、それはかなり奇跡的なことでもあります。
これだけ違う考えが真っ向からぶつかり合えば、グループは真っ二つに割れかねない、常に意見の相違によって「譜久村派」「生田派」に分かれ対立しかねないのです。
だけどそれはありえない。
なぜなら二人は意見の対立をものともしないほど、いっちゃいちゃのべったべただからです。
この12期初ツアーのエピソード以後、特に喧嘩らしい喧嘩もしていないという二人。
多分考え方の相違は常にあるでしょう。だけど対立するよりも、お互いの意見の長所や利点をすり合わせる方に自然と向かうようになっている。
だからスタンスの違う二人が2トップにいながら、互いを補完し合いグループを向上させられるという理想的な組織体制が出来上がっているのです。
生田さんは自身のサブリーダーとしての役割についてこんなことを言っています。
「(もう一人の飯窪さんに比べて)何もしていない。聖を支えることだけ」
もう何というか結婚しろよ。と、思いますよね。
二人が卒業した後にでも、おめでたい報告が聞けるといいですね。
ちなみに9期メンバー(同期)の鞘師さんの名言
「ビジネスぽんぽん…ビジネスぽんぽん…」
微笑ましいですね!